今週は秋華賞!!
牝馬3冠目を戴冠するのはどの馬か!?
桜花賞馬ステレンボッシュか、オークス馬チェルヴィニアか、はたまた別馬の大掛けがあるか?
この記事では週中予想も兼ねて、出走予定馬を一頭ずつ血統的に分析していこうと思います。
秋華賞2024の出走予定馬
予想人気 | 馬名 | 予定ジョッキー |
1 | ステレンボッシュ | 戸崎圭 |
2 | チェルヴィニア | ルメール |
3 | クイーンズウォーク | 川田将 |
4 | ボンドガール | 武豊 |
5 | クリスマスパレード | 石川裕 |
6 | ミアネーロ | 津村 |
7 | ランスオブクイーン | 松山 |
8 | セキトバイースト | 藤岡佑 |
9 | タガノエルピーダ | 団野 |
10 | アドマイヤベル | 横山武 |
11 | コガネノソラ | 丹内 |
12 | チルカーノ | 鮫島駿 |
13 | ラヴァンダ | 岩田望 |
14 | ホーエリート | 北村友 |
15 | ラビットアイ | 横山典 |
16 | キャットファイト | 大野 |
※10/9(水)現在の情報 ※チェレスタは回避
【まずはじめに】秋華賞に強い血統
近年の秋華賞で、一番強い血統は「ディープインパクト」「キングカメハメハ」
とくに近年は「キングカメハメハ」の血を持った馬の好走率が高く、これは色々なメディアで紹介されているので、ご存知の方も多いことだろう。
2023年(京都)
- 1着リバティアイランド(父ドゥラメンテ/キングカメハメハ系)
- 2着マスクドディーヴァ(父ルーラーシップ/キングカメハメハ系)
2022年(阪神)
- 1着スタニングローズ(父キングカメハメハ)
- 3着スターズオンアース(父ドゥラメンテ/キングカメハメハ系)
2021年(阪神)
- 1着アカイトリノムスメ(母父キングカメハメハ)
- 3着アンドヴァラナウト(父キングカメハメハ)
ここ3年は、父か母父にキングカメハメハの血を持った馬が、6頭も好走している。
2021年と2022年は阪神開催だから参考外という意見もあるだろうが、
小回りで、最後の直線が短い2000m戦という共通項がある。
キングカメハメハの強みは、レースの巧さ、もっと言うとコーナリングでの機動力の良さもあるので、そこが内回り2000mの成績の良さにつながっている。
なので京都2000でも阪神2000でもキングカメハメハの血を持つ馬が強いという側面があるのだ。
その点も踏まえて、秋華賞2024の出走予定馬を分析していきたい。
秋華賞2024の出走予定馬を血統的に分析しまくる
①ステレンボッシュ
父エピファネイア 母父ルーラーシップ(キングカメハメハ系)
桜花賞を勝ち、母父キングカメハメハ系のステレンボッシュ。有力馬の一頭だ。
エピファネイアはどの競馬場、どのコースでもある程度の成績を残す「優等生な」ロベルト系種牡馬。
しかし、産駒が一番得意なのは、東京であったり、新潟外回りであったり、直線の長いコースとなっている。
(※京都内回りコースは、1着より2~4着の数が異様に多く、勝ち切れないコースとなっている)
高いレベルの戦いになると、
エピファネイア産駒は、コーナーで勝負できる「機動力タイプ」では無くて、最後の直線でぐんぐん伸びる「直線勝負タイプ」のほうが圧倒的に多い。
ステレンボッシュも桜花賞などの戦績を見ていると、エピファネイア産駒らしく後者の直線勝負タイプのように思える。
桜花賞のコーナリングを見ても、「機動力タイプ」とは到底思えず、
結論としては、こういうタイプは秋華賞では苦戦すると見ている。
例えば、エピファネイア産駒のモリアーナは、秋華賞ではコーナリングで勝負できず、苦しい位置から末脚を伸ばして5着。(もちろん騎手の乗り方も原因はあるが、もしもモリアーナにコーナリング性能があったらもっと違う乗り方をしていたかもしれない)
デアリングタクトは秋華賞勝ったじゃないか!というツッコミが山ほど聞こえそうだが、2020年は、やや重+Hペースで上がり4ハロン48.5、3ハロン36.4と、3~4コーナーのラップに時計を要し、高度なコーナリング性能が必要無かったレースだった。
もしも良馬場でペースも遅かったら、デアリングタクトの3冠は無かったと今でも思っている。
■総合評価 B
最終的には追い切り、馬場状態を加味するが、それでも△抑えまで。
現状は思い切ってB評価。
デアリングタクトが勝った時のような馬場&展開になるか、はたまた母系(キングカメハメハ系)の影響が出るを期待するか、好走するならばこのパターン。
サークルオブライフや先週のブローザホーンのように、エピファネイアは風船がいきなりしぼむケースが多く、3歳秋の休み明け初戦は正直疑問符だ。
②チェルヴィニア
父ハービンジャー 母父キングカメハメハ
ハービンジャーは芝2000mにやたら強い種牡馬で、とくに内回りコースで抜群の成績を残す。
ハービンジャーに関しては長くなるので、↓下の記事もあわせて読んでいただきたい。
■総合評価 S
父のハービンジャーの京都2000mの成績◎、そして母父は秋華賞に適性を示すキングカメハメハ。
現状では、血統的不安がないどころか、強調材料の宝庫だ。
ルメール騎乗なので1番人気に浮上してしまうかもしれないが、ここは本命候補に挙げておきたい。
不安があるとすれば、長期休み明けで、しかも実績のない関西圏での競馬。桜花賞では惨敗しているので、不動の本命!と確信が持てないのも確か。
できればパドックを見てから予想を決めたいという本音はあるが、土曜日までにはこのブログで予想を公開したいと思う。
③クイーンズウォーク
父キズナ 母父ハーリントン
今を時めくキズナ。こちらも芝2000mが得意な種牡馬だ。
芝2000の中で一番勝率が高いのが、じつは京都芝2000コース。
キズナ産駒の京都芝2000成績は、
16-6-5-64、勝率17.6%と、2着3着は少ないが、1着に勝ち切ることがやたら多い。
とくに道悪の京都2000は無類の強さを見せるので、もしも雨が降るのなら、1着固定もデータ的にはアリだ。
■総合評価 A
またキズナ産駒は、瞬発力要素も必要な東京2400だと勝率がかなり低く、どうしても勝ち切れない結果(2~4着)が多い。
クイーンズウォークは、そんなデータのなかオークス4着と比較的走れており、得意の京都2000に変わり、上積みが期待できる。
超Sペースでよほど極端な上がり3ハロン勝負にならない限り、秋華賞は期待したい。
④ボンドガール
父ダイワメジャー 母父ティズウェイ
ダイワメジャーについては、↓下の記事で長々話しているので、そちらを見てもらえればなと思う。
結論だけ言うと、中山2000よりは京都2000のほうが合うと判断している。(根拠はダイワメジャー×京都競馬場の記事にて)
ただし紫苑Sのようなスタートだと厳しいので、クイーンSのように発馬が決まれば。馬体重はこれ以上減ってほしくないので、調教後馬体重もチェックしたい。
■総合評価 A
⑤クリスマスパレード
父キタサンブラック 母父ブレイム
母父ブレイムは、2024年2歳戦でブレイク中のナダルの父。
クリスマスパレードは前走、紫苑Sでレコード勝ちをしており、その走りを信じるか、超高速馬場すぎて参考外と判断するかが、今回の秋華賞の馬券のポイントとも言える。
キタサンブラック産駒の成績だけで考えると、
- 中山2000 6-4-2-40 勝率11.5%
- 京都2000 0-4-2-15 勝率0%
と、中山→京都のコース替わりはマイナス。しかしこれには原因があるので、馬場状態、展開次第では、京都替わりもマイナスにはならない可能性もある。
この判断は週末の予想で。
■総合評価 ??
⑥ミアネーロ
※ミアネーロを違う馬と勘違いしていたので、10/10に文章変えました(総合評価は変わらず)
父ドゥラメンテ(キングカメハメハ系) 母父プルピット
キングカメハメハ×アメリカン牝馬ということで、かなり機動力のありそうな血統構成。
実際、前走の紫苑Sでは、最内から器用に立ち回り、大レコードとタイム差無しの2着だった。
昨年リバティアイランドが勝利しているので、もしもここでミアネーロが勝てばドゥラメンテの連覇。
■総合評価 A
個人的にはオークスの負けが引っかかるんだけどね。
ドゥラメンテは3歳秋~4歳にかけて成長する馬も多いから。
それならば前走紫苑Sの好走を信じたいという気持ちの方が強い。
⑦ランスオブクイーン
父タリスマニック 母父マンハッタンカフェ
個人的にタリスマニック産駒はどこか大きなところで一発あるんじゃないかなぁと思っている。サウザンサニーであったり、この馬だったり。
ただ時計の速い京都コースは合ってるとは思えないかな。
サドラーズ系っていうのもあるし、時計がかかったり、Hペースで前が総崩れ的な展開のほうがチャンスあり。
ただ雨が降ったら浮上させる。タリスマニック産駒は道悪◎
■総合評価 B
⑧セキトバイースト
父デクラレーションオブウォー 母父ラーイ
いかにも気分良く逃げたらしぶとそうな血統構成。
前走ローズステークスは、Hペースでも無いのに大逃げのような形になり、かなり舐められた結果、11番人気3着と激走した。
ただ変に溜めず、道中ラップを分散させた藤岡佑ジョッキーも上手かった。
本番でも、単騎逃げが濃厚。
再度、ラップを分散させる競馬ができれば波乱の目も。しかし変に溜めると切れ味のある馬に敵わない。
高速馬場の京都で、後続の脚を削ぐくらいのラップが踏めるか?これに関してはかなり難しいとは思うが、台風の目になれるくらいの素質はあるはずだ。
■総合評価 B
⑨タガノエルピーダ
父キズナ 母父キングカメハメハ
クイーンズウォークの項でも書いた通り、キズナ産駒は京都2000の勝率は優秀。
そして母父は秋華賞で結果を残すキングカメハメハの血。
血統は申し分のないほどで、忘れな草賞の勝ちっぷりからも機動力に強みがあるの魅力。
■総合評価 X 穴馬候補
気になるオークスの敗因、ローズSの敗因はしっかりしているので、まだ見限れない。
その敗因については土曜日更新する最終予想で見解を書いてみたい。
⑩アドマイヤベル
父スワーヴリチャード 母父Numerous
東京競馬場で抜群の成績を残しているスワーヴリチャード。
しかし京都コースも良いアベレージを残しており、2000mコースではサブマリーナが33.0の末脚で勝利をおさめている(24年あずさ賞)
アドマイヤベルも、スタミナを要する展開より、Sペースを内枠で折り合って、一瞬の脚を活かす競馬が合っていると予想。
よっぽど条件がハマらないと厳しいが、侮れない一頭ではあるかな。
■総合評価 B
⑪コガネノソラ
父ゴールドシップ 母父ロージズインメイ
ゴールドシップはかなり難しい種牡馬。かなり判断が難しい。
産駒はジリ脚のステイヤーが多いと見せかけて、
Sペースをゆっくり追走すれば速い上がりで勝利する馬も意外と多い。
と思えばメイショウタバルのように、パワーあふれる先行馬もいる。
コガネノソラも、3歳でクイーンSを勝った時点で、ゴールドシップ産駒の中では異能な存在と言えるわけで、一般的なゴルシのイメージで見るわけにはいかないかな。
ちなみにゴールドシップ産駒は、京都内回りよりも外回りのほうが成績が良い。(先週の京都大賞典で大穴を開けた)
そこは気になるデータ。
ただゴルシ×ロージズインメイの配合は、オークスを勝ったユーバーレーベン、33秒台の末脚をコンスタントに使えるマイネルモーントがいるように、他のゴルシ産駒よりも高速芝コースでもやれる産駒が多い。(ヘイローのインブリードがいいのだろうか?)
マイネルモーントは、33秒台で追い込んでいたのに、江の島特別では逃げて勝利を果たすほどの自在性。
コガネノソラもどんな競馬をしてくるか読めない所があり、それゆえ一発の魅力もある。
■総合評価 X 穴馬候補
⑫チルカーノ
父ハービンジャー 母父キングカメハメハ
今回人気の一角を担うチェルヴィニアと同配合。もちろん秋華賞にかなり適性のある血統だと思う。
チルカーノは前走、2勝クラスを勝利したばかりの、いわゆる上がり馬。
強豪との対戦は無いが、調子の良さと上積みでどこまで上位に食い込めるか?
ちなみに母アロマティコは、秋華賞3着馬。
■総合評価 B
血統だけなら文句なしのSだが、強い馬との対戦が無く、総合評価はB
京都2000の稲荷特別を見ても、長くいい脚を使えないので、内枠でじっと我慢させる競馬ならば。
秋華賞2024の最終予想は、当ブログで土曜日に公開予定!!