こちらでは有馬記念の過去10年の血統データをまとめていきます。
2014年~2023年の計10年分
▼▽▼系統の背景色▼▽▼
水色:サンデーサイレンス系 | 濃い水色:ディープインパクト系 |
黄緑:キングカメハメハ系 | |
ピンク色:ストームキャット系 | |
黄色:ロベルト系 | |
紫色:欧州血統(上記以外) | 濃い紫色:欧州血統/サドラーズウェルズ系 |
赤色:アメリカ血統(上記以外) | 濃い赤色:アメリカ血統/エーピーインディ系 |
【2024最新】有馬記念の過去10年の血統データ
2023年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | ドウデュース | ハーツクライ | サンデーサイレンス系 |
Vindication | シアトルスルー系 | ||
2着 | スターズオンアース | ドゥラメンテ | キングカメハメハ系 |
Smart Strike | ミスタープロスペクター系 | ||
3着 | タイトルホルダー | ドゥラメンテ | キングカメハメハ系 |
Motivator | サドラーズウェルズ系 | ||
特記 | 2.30.9(上がり35.9)良 |
2022年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | イクイノックス | キタサンブラック | サンデーサイレンス系 |
キングヘイロー系 | リファール系 | ||
2着 | ボルドグフーシュ | スクリーンヒーロー | ロベルト系 |
Layman | サンデーサイレンス系 | ||
3着 | ジェラルディーナ | モーリス | ロベルト系 |
ディープインパクト | ディープインパクト系 | ||
特記 | 2.32.4(上がり35.9)良 |
2021年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | エフフォーリア | エピファネイア | ロベルト系 |
ハーツクライ | サンデーサイレンス系 | ||
2着 | ディープボンド | キズナ | ディープインパクト系 |
キングヘイロー | リファール系 | ||
3着 | クロノジェネシス | バゴ | ブラッシンググルーム系 |
クロフネ | デピュティミニスター系 | ||
特記 | 2.32.0(上がり36.7)良 |
2020年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | クロノジェネシス | バゴ | ブラッシンググルーム系 |
クロフネ | デピュティミニスター系 | ||
2着 | サラキア | ディープインパクト | ディープインパクト系 |
Lomitas | ニジンスキー系 | ||
3着 | フィエールマン | ディープインパクト | ディープインパクト系 |
Green Tune | ニジンスキー系 | ||
特記 | 2.35.0(上がり36.6)良 |
2019年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | リスグラシュー | ハーツクライ | サンデーサイレンス系 |
American Post | ネイティヴダンサー系 | ||
2着 | サートゥルナーリア | ロードカナロア | キングカメハメハ系 |
スペシャルウィーク | サンデーサイレンス系 | ||
3着 | ワールドプレミア | ディープインパクト | ディープインパクト系 |
Acatenango | アルヒミスト系 | ||
特記 | 2.30.5(上がり)良 |
2018年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | ブラストワンピース | ハービンジャー | デインヒル系 |
キングカメハメハ | キングカメハメハ系 | ||
2着 | レイデオロ | キングカメハメハ | キングカメハメハ系 |
シンボリクリスエス | ロベルト系 | ||
3着 | シュヴァルグラン | ハーツクライ | サンデーサイレンス系 |
Machiavellian | マキャベリアン系 | ||
特記 | 2.32.2(上がり36.9)やや重 |
2017年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | キタサンブラック | ブラックタイド | サンデーサイレンス系 |
サクラバクシンオー | テスコボーイ系 | ||
2着 | クイーンズリング | マンハッタンカフェ | サンデーサイレンス系 |
Anabaa | ダンジグ系 | ||
3着 | シュヴァルグラン | ハーツクライ | サンデーサイレンス系 |
Machiavellian | マキャベリアン系 | ||
特記 | 2.33.6(上がり35.2)良 |
2016年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | サトノダイヤモンド | ディープインパクト | ディープインパクト系 |
Orpen | ダンジグ系 | ||
2着 | キタサンブラック | ブラックタイド | サンデーサイレンス系 |
サクラバクシンオー | テスコボーイ系 | ||
3着 | ゴールドアクター | スクリーンヒーロー | ロベルト系 |
キョウワアリシバ | アリダー系 | ||
特記 | 2.32.6(上がり35.9)良 |
2015年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | ゴールドアクター | スクリーンヒーロー | ロベルト系 |
キョウワアリシバ | アリダー系 | ||
2着 | サウンズオブアース | ネオユニヴァース | サンデーサイレンス系 |
Dixieland Band | ノーザンダンサー系 | ||
3着 | キタサンブラック | ブラックタイド | サンデーサイレンス系 |
サクラバクシンオー | テスコボーイ系 | ||
特記 | 2.33.0(上がり35.0)良 |
2014年
馬名 |
父 | 系統 | |
母父 | 系統 | ||
1着 | ジェンティルドンナ | ディープインパクト | ディープインパクト系 |
Bertolini | ダンジグ系 | ||
2着 | トゥザワールド | キングカメハメハ | キングカメハメハ系 |
サンデーサイレンス | サンデーサイレンス系 | ||
3着 | ゴールドシップ | ステイゴールド | サンデーサイレンス系 |
メジロマックイーン | パーソロン系 | ||
特記 | 2.35.3(上がり34.6)良 |
【考察】有馬記念の血統的傾向
2014年に中山競馬場の路盤改修工事が行われた。それから10年経ち、過去10年(2014~2023)の有馬記念がすべて路盤改修後での開催ということになる。
路盤改修後、一発目の有馬記念(2014年)でいきなりレースの上がり34.6が出たように、簡単に言うと時計が早くなった。
改修前の有馬記念は冬枯れの芝で時計がかかるイメージがあるが、それはもう過去の話。
路盤の改良により水はけが向上して、結果として芝の根付きが良くなり、(芝の品種の変更も加わり)12月でも緑の芝コースを維持している。
この路盤改修工事で、有馬記念の血統的傾向も変わったと思う。
まずステイゴールド系が割を食った。
改修前は、オルフェが勝ち、ゴルシが勝ち、ドリームジャーニーが勝った。10番人気のオーシャンブルーが激走したりもした。
有馬記念=パワーとスタミナのステイゴールド系のイメージは定着したが、
路盤改修後は2014年のゴールドシップ3着が唯一の好走。その後は一切ステイゴールド系の馬は好走していない。(ラッキーライラックが無理だったら他はもっと無理なのでは?と思う)
ただ路盤改修後はスピード血統が有利かというとそうでもない。
例えばディープインパクト産駒を見てみよう。
ディープ×欧州血統は、有馬記念ではよく好走する。
父に素軽いディープ、母にパワーの欧州血統。これが路盤改修後の有馬モデルとでも言おうか。(オーギュストロダンはそういう意味では有馬向きだったのでは?)
具体例を挙げると2020年にディープ×ニジンスキー系の馬が2着、3着に入り、2019年にもディープ×アカテナンゴ(独血統)が3着に入った。
サトノダイヤモンドとジェンティルドンナの母父はダンジグ系の短距離血統だが、一応どちらもヨーロッパで走った欧州血統ではある。
逆にディープインパクト×アメリカ血統は、いくら時計が早くなったとはいえ、有馬記念では難しいのだろう。
またバゴ産駒のクロノジェネシス、ハービンジャー産駒のブラストワンピースと、欧州血統の直系が勝つケースもある。
欧州血統×母系スピード血統という組み合わせも、有馬ではいいと思う。
そして有馬記念といえば、昔も今もロベルト系である。
2021年にエピファネイア産駒のエスフォーリアが優勝。2022年も2着、3着がロベルト系。
さらに過去を見ると2015年にゴールドアクターが勝っており、今後もロベルト系は軽視できない。
ロベルト系は現代ではスピード決着でも対応できるような血統に進化している。しかしパワー、底力という長所は生き残っている。現代の有馬記念にもっとも適している血統のうちのひとつと言っていいと思う。
キングカメハメハ系の馬は優勝経験なし。
2010、2011年のトゥザグローリー時代からずっと、キングカメハメハ系は有馬記念では2~3着を量産している。
路盤改修工事で浮上してもおかしくない血統だが、巡り合わせが悪いのか、2500という距離が悪いのか、なかなか勝てない。
ただそろそろ勝ってもおかしくない頃合い。軽視は禁物だ。