レモンポップとペプチドナイル、GⅠ馬同士の一騎打ち。
あの激闘の南部杯から1ヶ月半。暮れの中京で再び相まみえる。
5戦5勝ヤマニンウルスは除外になりそうなのは残念。この快速牡馬の不在がどう展開に影響を与えるのか?
馬券的にも面白そうな一戦。
まず↓下の記事を見てほしい
過去10年の結果を見ると、サンデー系×アメリカ血統の配合が好成績だった。そして最近を見るとキングカメハメハ系×サンデー系の配合も強い。
逆に父か母父に欧州血統を持つ馬や、母父がスタミナ血統の馬はかなり厳しい戦いを強いられている。
チャンピオンズカップは傾向として、向こう正面から厳しいラップが連続でつづく。
例えれば、1ハロン12.0前後のラップがゴールまで続くイメージ。
なのでアメリカ的なスピード持続能力が必要であると、私は予想したい。
また推移ラップ的にかなりタイトな展開になるので、3~4コーナーで内々をまわす馬が圧倒的に有利。なのでそこも踏まえて各馬を分析していきたい。
チャンピオンズカップ2024の出走予定馬
※2024/11/27現在
人気 | 馬名 | 性齢 | 種牡馬名 |
1 | レモンポップ | 牡6 | レモンドロップキッド |
2 | ウィルソンテソーロ | 牡5 | キタサンブラック |
3 | サンライズジパング | 牡3 | キズナ |
4 | ハギノアレグリアス | 牡5 | キズナ |
5 | ペプチドナイル | 牡6 | キングカメハメハ |
6 | ガイアフォース | 牡5 | キタサンブラック |
7 | セラフィックコール | 牡4 | ヘニーヒューズ |
8 | クラウンプライド | 牡5 | リーチザクラウン |
9 | ペイシャエス | 牡5 | エスポワールシチー |
10 | テーオードレフォン | 牡5 | ドレフォン |
11 | ドゥラエレーデ | 牡4 | ドゥラメンテ |
12 | スレイマン | 牡6 | キングカメハメハ |
13 | ミトノオー | 牡4 | ロゴタイプ |
14 | ミックファイア | 牡4 | シニスターミニスター |
15 | グロリアムンディ | 牡6 | キングカメハメハ |
16 | アーテルアステリア | 牝5 | リーチザクラウン |
※人気順は想定
チャンピオンズカップ2024出走予定馬の血統分析
①レモンポップ
父レモンドロップキッド 母父ジャイアンツコーズウェイ
レモンドロップキッドはキングマンボ系で、ベルモントS(ダ2400m)の勝ち馬。なのでそこだけ見たら1800mは問題無いように思える。
が、母はストームキャット系×ダンジグ。theアメリカンな配合なので、レモンポップの逃げ脚質、マイルでの強さは母譲りなものだと思う。
ただフェブラリーSで見せた競馬上手な感じと、南部杯2024で見せた底力は、まちがいなく父系キングマンボの影響だろう。
父方と母方の双方の強みが上手く遺伝した印象を受けるのが、このレモンポップ。
昨年のこのレースを勝っているので、これ以上の血統的なうんちくは不要かと思う。
なので簡潔に書く。気になる問断点は1つ。
逃げられなかったときに、好位の内々を我慢する競馬に適性はあるか?
今回はミトノオーやテーオードレフォンといった逃げる可能性のある馬がいるので、レモンは好位列に抑える競馬をする可能性あり。
たとえ好位列でも外々をまわる競馬はチャンピオンズカップでは御法度なので、枠順にもよるが馬群のなかで我慢させる必要が出てくる。
そんなとき母のストームキャット系×ダンジグの血が不安になる。
やはり気分良く行ったほうがいい血統で、馬群の中で力んでしまっては1800mの距離では崩れる可能性も。
フェブラリーSの時のように控えても外々をまわせば気分を害さないが、今回はそれでは勝てないのは歴史が証明している。
思い切って逃げの手を打つ可能性もあるが、今回のメンツはそれだとオーバーペースになり、1800mがギリギリのこの馬にとっては最善の手とも思えず・・・
本命は無いと思う。どの印になるかは最終予想にて。
レモンポップの評価
血統 | A | |
戦績 | S | |
展開 | B |
②ウィルソンテソーロ
父キタサンブラック 母父アンクルモー
キタサンブラックの中京ダートでの成績は↓下の記事のとおり。
分母は違えど、中京ダート1800はキズナよりもアベレージが高い。
とくに馬体重480キロ以上のキタサン牡馬はこのコースで神アベレージを残しており、今回のウィルソンテソーロもギリギリ条件を満たしている。
昨年の2着はイン突きがハマった結果だったが、5歳になった今年になり本格化。
前走JBCクラシックも残り700mから持続力のある脚を見せていたし、コーナリングも上手かった。中京ダート1800適性はかなり高そうで、今年はチャンス大と見ている。
サンデー系×母系アメリカ血統もセオリー通り。
枠順次第ではあるが、当然本命候補に入ってくる。
ウィルソンテソーロの評価
血統 | S | |
戦績 | A | |
展開 | A |
③サンライズジパング
父キズナ 母父ゾファニー
キズナ産駒の中京ダートの成績は↓下の記事のとおり
中京ダート1800はまさに『鬼』で、勝率13.8%。連対率23.3%
とくに2024年は勝ち星を量産しているし、勢いに乗っているキズナ産駒がそのままGⅠ制覇というのも大いにアリ。
ただサンライズジパングは、母系が欧州血統なのがどうしても気がかり・・・
キズナ×欧州血統は重い馬が多く、(血統的に芝向きにもかかわらず)ダートに活路を見出す馬もいる。サンライズジパングも同じく。
個人的にはタイトな展開になるチャンピオンズカップでは買いにくいかな。
しかしまだ悩んでいる。キズナ×ダンジグ系はニックスで、ジャスティンミラノやライトバックのような速い末脚を持つ馬が誕生している点。(もっとも両者の母父のエクシードアンドエクセルは欧州では無く豪血統だが)
ただサンライズジパングは前走も押っ付け通しな面もあったし、割引き。タイトな競馬で馬群の中から抜け出すようなイメージは無し。
サンライズジパングの評価
血統 | B | |
戦績 | B | |
展開 | B |
④ハギノアレグリアス
父キズナ 母父ジェネラス
中京ダート1800の成績が圧倒的なキズナ産駒。しかしこちらも母父は欧州血統のジェネラス。しかもニジンスキー系のスタミナ派・・・
チャンピオンズカップの傾向から考えると、個人的には軽視したいタイプ。
前走のシリウスS(中京ダ1900)ではトップハンデ59.5キロの斤量での勝利、かなり見事だったが・・・
ただシリウスSはペースに恵まれた。道中は13.1-12.7-12.5とかなり緩んでおり、そこで取り付けたというのが大きかったと思う。
今回も中弛みペースとなればいいが、チャンピオンズカップは例年、向こう正面も12.0前後を刻みタイトな流れになるのが特徴。
ハギノアレグリアには向かない展開になることが予想される。
ハギノアレグリアスの評価
血統 | B | |
戦績 | B+ | |
展開 | C |
⑤ペプチドナイル
父キングカメハメハ 母父マンハッタンカフェ
キングカメハメハ系×サンデーサイレンス系の組み合わせの馬は、過去4年で6頭が馬券圏内に入っている。今のチャンピオンズカップで期待値が高い血統。
安田記念勝ちハートレイクを出した牝系で、そこにマキャベリアンの米スピード血統が掛け合わされている。
HペースのフェブラリーSを勝ったのが納得の血統だが、融通性があり中距離も問題無くこなす。(過去には2100m戦の勝利もあり)
ペースが落ち着いて末脚勝負になるよりも、Hペースで他馬の脚が消耗する中でしぶとく脚を使う展開のほうが向いている。
瞬発力よりも持続力が必要なチャンピオンズカップは問題無いと思うが、できれば前々の積極的な競馬のほうが勝率は上がると思う。
そういう意味では天皇賞秋をジャックドールでぶっ飛ばした藤岡佑ジョッキーはいい。南部杯の一騎打ちが予想以上にいい内容だったので、今回もレモンポップを早めに潰しにかかる覚悟と自信は藤岡の中には有ると思う。
ペプチドナイルの評価
血統 | S | |
戦績 | A | |
展開 | A+ |
⑥ガイアフォース
父キタサンブラック 母父クロフネ
サンデーサイレンス系×クロフネ。クロフネは日本で走ったが、アメリカ生産馬なのでアメリカ血統の枠組みで考えていいと思う。
もちろんチャンピオンズカップで結果を残せそうな血統。
ちょっと話はズレるが、キズナとキタサンブラック。どちらも中京ダ1800が鬼アベレージな種牡馬だが、産駒のパターンが違うのは興味がある。
キズナの場合は、母欧州血統馬の配合がダート馬に出ることが多い。産駒は重くなり、結果ダートで活路を見出すパターン。
対してキタサンブラックの場合は、母アメリカ血統の配合馬がしっかりダートGⅠに駒を進めている。(とくに馬体重が大きく出たらダート路線になる傾向有り)
個人的にはアメリカ的な競馬になるチャンピオンズカップは、キタサンブラック型の方に期待したいかな。
ガイアフォースは、キタサン産駒らしく瞬発力よりも、持続力、持久力に長けるタイプ。
もちろんチャンピオンズカップで狙いたいタイプ。馬体重も500キロ前後あり、今後も芝よりダート路線で見たい馬。
ガイアフォースの評価
血統 | S | |
戦績 | A | |
展開 | C |
⑦セラフィックコール
父ヘニーヒューズ 母父マンハッタンカフェ
気性的に馬群の内に入るのが苦手なヘニーヒューズVS内を回らなければ勝負にならないチャンピオンズカップ、というジレンマを抱えた戦い。
昨年は一番の大外を強引にまわるという脳筋騎乗。結果10着大敗。
今年はCデムーロを鞍上に迎えるので昨年よりはいい競馬ができるとは思うが・・・
やはり本質的には外をまわって末脚に賭ける競馬のほうがいい馬なので、チャンピオンズカップでは来るイメージは沸かない。東京コースタイプか。
セラフィックコールの評価
血統 | B | |
戦績 | C+ | |
展開 | C |
⑧ペイシャエス
父エスポワールシチー 母父ワイルドラッシュ
パワー型サンデーサイレンス系×アメリカ血統、チャンピオンズカップ向きな配合。
ペイシャエスはGⅠ9勝をしたエスポワールシチーを父に持ち、母父はトランセンドを輩出したワイルドラッシュなので、日本のダートレースに親和性あり。しかも成長力に富んだ血統なので、これからさらに充実期を迎えるのではないか。
エスポワールシチーはイグナイターのイメージが強いかもしれないが、産駒は中京ダート1800mは得意。
勝率9.8%、連対率19.6%、複勝率33.3%と高アベレージで、しかも人気薄の好走も多く単勝回収値240円、複勝回収値142円と笑えるほどスゴイ。
とくに道悪の中京ダート1800mだと好走率が超UPするので、もしも雨が降れば本命も視野に入ってくる。
スピード勝負は大歓迎なので、タイトなGⅠの流れにも適性があるだろう。そういえばペイシャエスがユニコーンSを勝った時も超Hペースだった。
ペイシャエスの評価
血統 | X | |
戦績 | B | |
展開 | A |
最終予想は、土曜日の夜に更新予定!!
血統を中心に、最後は枠順や展開などを加味して予想を組み立てます
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