競馬コラム

【コラム】札幌芝1500mを好時計で勝った2歳馬は出世する?この説は2024年も継続なるか・・

爽やかな風が吹く夏の札幌競馬場。青々と輝く芝生の上を走る優駿。

短い夏のひとときを盛り上げる、ひと月ばかりの札幌開催。

北海道に住んでた頃を懐かしむように札幌の競馬を振り返っていたところ、

あれ2024年はすごいぞ!

札幌芝1500mの新馬戦で勝った馬のその後の成績が良すぎるのだ。

まず芝1500最初の新馬戦の勝ち馬、アルテヴェローチェがその次にサウジアラビアRCを快勝。

クリノメイも新馬勝ちの後の1勝クラスを勝ち2戦2勝。

そして未勝利を勝ったヒシアマンも、次に京王杯2歳Sに直行して、1番人気4着と上々。

そしてそれ以外にも衝撃的な勝ち方をした馬もいたりして・・・

 

そんな札幌芝1500m戦って有力馬の登竜門だったっけ??

札幌1500は馴染みは無いと思うが、まずはどんなコース形態だったか確認してみよう。

▲札幌競馬場コース(JRAホームページより引用)

上のコース図を勝手にJRAのホームページから借りてきた。まあ引用って書いておけば大丈夫だろう。

ご覧の通り、1500m戦は1コーナーポケット地点からスタート。まずは軽く2コーナーに向かって直線。そして向こう正面を500mくらい直線を走って、後はいつも通り3~4コーナーの勝負所。

最大の特徴としては、ラップが緩まないケースが多いこと。

札幌競馬場ってコーナーが大回りで、じつは函館のような小回りじゃないんだよね。だからラップも緩みにくい。

とくに1500mは、向こう正面をフルに走り、なおかつ3~4コーナーも息が入らない。

2歳戦ですら11秒台のラップがずーっと続くことがあり、新馬戦なんかでそんなラップタイムで勝利するのは並の馬では出来ない。

とくに最近は芝状態がよくて、いいラップが出るからね。

馬も大変だよ。

そんな厳しい新馬戦を勝ち抜いた馬が、次のレースでも活躍するのは何だか納得。

 

そこで私は、過去の札幌芝1500m戦を紐解いてみることにした。

とくに2歳戦のレースをみることに。2024年みたいに活躍馬は量産されているのか?

過去の2歳戦を見ると、いるわいるわ。後のGⅠ馬が。

札幌芝1500mのレースを勝った名馬は、

  • 札幌新馬 グランプリボス
  • 札幌クローバー賞 アドマイヤムーン

GⅠを2勝以上してる馬がいるではないか!

そして気がついた。

グランプリボスもアドマイヤムーンも勝ちタイム1.29.5!!!

2歳馬は1.30.0を切るのも大変なのに、この勝ちタイムは凄い。

ずーっと早いラップを刻まないと出せない時計だし、これを2歳時に出来るということは将来を約束されたようなものだと。

そこで私は考えた。

【仮説】2歳時に札幌芝1500mを1.29.5より速いタイムで勝つような馬は、すげー強い馬なのでは?

 

というわけで、過去に1.29.5よりいいタイムを出した馬をすべて抽出してみた。

<古い順>

  • 04年ストーミーカフェ(GⅢ2勝)
  • 05年アドマイヤムーン(GⅠ3勝)
  • 06年イクスキューズ(GⅢ1勝)
  • 10年グランプリボス(GⅠ2勝)
  • 10年アドマイヤセプター(GⅢ2着)
  • 14年トーセンラーク(GⅢ3着)
  • 15年マカーオーン
  • 15年キャンディバローズ(GⅢ1勝)
  • 15年マシェリガール
  • 17年ファストアプローチ(GⅢ2着)
  • 20年オパールムーン(GⅢ2着)
  • 21年モンゴリアンキング
  • 21年ラブリイユアアイズ(GⅠ2着)

 

さすがにこれほどの馬がいる中で、すべてが後に重賞を勝ちました!とはいかなかった。

しかし結構な確率で、その後GⅠ馬ないし重賞ウィナーになったり、そうでなくても重賞戦線で活躍したりしている。

やっぱり札幌1500を好時計で勝った馬は、出世することが多いんだ!

と自分に言い聞かせながら、勝手に結論付けた。

 

それでは本題。

2024年の今年、札幌芝1500mを1.29.5より速いタイムで勝った2歳馬はいたのか?

ということである。

 

結論は、3頭いた。

ニタモノドウシ、メリディアンスター、ソロモン。この3頭。

今年の札幌芝コースはとくに早かったので、1.29.5ボーダーラインぎりぎりで勝ったソロモンは(その後の成績的に都合が悪いので)あえて除外しよう。

しかし残りの2頭がスゴイ。

8/17土曜日に新馬戦でメリディアンスターが1.28.8の2歳レコードを叩き出すと、

その翌日にクローバー賞でニタモノドウシが1.28.6のレコード返し!!

メリディアンスターはモズアスコット×ゴールドアリュールの血統だけに、芝もダートどちらもいけそうな感じではある。

札幌1500の新馬戦は単騎逃げきり。道中11秒台をずーっとキープして、最後の直線では11.4のラップで後続を突き放して4馬身差の勝利。テンよし中よし終いよし!の内容で、1.28.8のレコード。これ絶対不滅の2歳レコードだろう、とは思った。

そんなレコードを一日で破ったのがニタモノドウシ。

父ディーマジェスティ、母父ペションヴィル(シーキングザゴールド系)というマニアックすぎる血統である。ただ牝系は立派で、2024年大穴種牡馬として絶賛売り出し中のイスラボニータは親戚の叔父さんである。

このブログの「激走馬を振り返る!」によく登場するイスラボニータの親戚というのも何かの縁を感じる。

▲ニタモノドウシの血統表。母母イスラコジーンは皐月賞馬イスラボニータの母

社台が繁殖イスラコジーンをアメリカから購入したときにすでにお腹にいたのがジェラスガールなのではないか?と想像する。

イスラコジーンを購入した「おまけ」のような形で生を受けた馬が、名馬の母になるとしたら面白いストーリーだと思う。その昔、ビワハヤヒデという馬は・・・ってこの話は長くなりそうだからパスしよう。

話はそれたが、「札幌芝1500mを好時計で勝った2歳馬は出世する」

この歴史を紡ぐ馬こそ、2歳レコードを樹立したニタモノドウシなのではと思っている。

クローバーSは1.28.6(6.8 – 11.5 – 11.8 – 11.7 – 11.9 – 11.7 – 11.5 – 11.7)とまったく緩みのないラップで走破していて、なおかつ直線でも弾けて失速していない。

新馬戦もそうだが、ゴム毬が弾むようなフットワークに、私の心も弾んだのだ。

 

「早くニタモノドウシの次のレースが見たい!!」

と思ったが、その後の音沙汰はまったく無し。ケガでもしちゃったのかな。。。と心配になってきた頃、驚きのニュースが!

ニタモノドウシ、ライアンムーア鞍上で朝日杯FS直行へ

 

ライアンムーア!?ちょっと人気になっちゃうのが残念だが、やっぱりそれほどの期待を受けている馬だったのだ。

私の目は節穴じゃない。

うん、ここに冬のボーナスいっぱいつぎ込んじゃいます!

最強メンバーの有馬記念も東京大賞典も出来なくなっても構わねぇ!

俺の競馬観が正しいかどうかの天下分け目の決戦じゃい!

何かの縁で、この良く分からないテンションの記事を見てくれた方!野次馬気分でこれからの顛末も見守ってくれると嬉しいぜ。

管理人
管理人
ただ競馬って気合入れたときほど派手に火傷するもんだからなぁ・・・(経験談)