ハーツクライは初期と中期以降でだいぶデータが違う。初期はズブ目のステイヤーが多く、重賞での好走は東京コースがほとんどだった。
現在の馬券に活かすためにこのサイトをつくったので、初期は除いて、2013年生まれ世代~現在までの10世代分の世代でデータを作ったことを先に記しておく。
※データは2024/8/25時点でのもの
ハーツクライの血統表
ハーツクライ産駒が東京コースに強いのは母父トニービンの影響が強く出ていると予測。トニービン産駒はエアグルーヴ、ジャングルポケット、ウイニングチケット、サクラチトセオーなど、ここでは紹介しきれないほど東京での成績が良い。
ただハーツクライ産駒は、中期以降、東京だけなく中山、京都、阪神など器用に重賞を勝つ産駒も増えている。
これはノーザンファームをはじめ、配合に大きな変化があったのが一番の要因だと思われる。アメリカンな母系と配合させることにより、産駒の弱点であった、スピード不足、器用さ、瞬発力、短距離適性などがうまい具合に補完された。
ハーツクライ産駒の新潟競馬場データ【芝コース編】
芝コースのスコア
1着ー2着ー3着ー4着ー5着ー着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
芝全 | 59ー49ー65ー49ー49ー402 | 8.8% | 16.0% | 25.7% |
芝外回り | 41ー31ー40ー34ー29ー222 | 10.3% | 18.1% | 28.2% |
芝内回り | 17ー16ー22ー13ー16ー157 | 7.0% | 13.6% | 22.6% |
芝直千 | 1ー 2ー 3ー 2ー 2ー23 | 3.0% | 9.1% | 18.2% |
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ハーツクライ産駒は昔も今も東京競馬場が一番得意。
同じく最後の直線の長い新潟競馬場(外回り)も同じく無双してるのかと思いきや・・・案外そうでもない。
とくに重賞の成績が壊滅的で、新潟芝の重賞成績(直千のぞく)は、勝率5.9%、連対率11.8%。この重賞での不振が、東京競馬場と大きく違う点。
人気馬も馬券圏外に飛ぶことが多く、ハーツクライ産駒は東京得意だから、新潟も得意だろう・・・とイメージだけで買うと痛い目に合う。
プレイバック ハーツクライ産駒
2022/8/14 関屋記念(GⅢ)芝外1600良
イルーシヴパンサー 11着(3番人気)
《寸評》同馬は東京コースで部類な強さを見せる典型的なハーツ産駒。新潟でも同様の末脚を・・・と期待されて人気になったが見せ場なく後方まま。データ通りに人気を裏切った。
芝コース距離別スコア【1200ー1800部門】
1着ー2着ー3着ー4着ー5着ー着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
芝1200内 | 1- 0- 1- 0- 1-14 | 5.9% | 5.9% | 11.4% |
芝1400内 | 5- 4- 6- 4- 3-37 | 8.5% | 15.3% | 25.4% |
芝1600外 | 17- 7- 9- 9- 9-62 | 15.0% | 21.2% | 29.2% |
芝1800外 | 20-18-26-17-12-105 | 10.1% | 19.2% | 32.3% |
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①芝1200m
1着1回、3着1回、それ以外はすべて圏外と、内回りも相まって予想通り成績が悪かった。
その1着1回、3着1回はどちらもグッドジュエリー。この馬がいなかったら勝率も複勝率もゼロだ。
馬券では手が出せない舞台。
②芝1400m
芝1200と比べて、複勝率などは大きく数値を上げてきたが、まだ積極的に狙えるようなデータでは無い。
好走のほとんどは未勝利~1勝クラスでのもの。2勝クラス以上は積極的に狙えない。
しかし2020年朱鷺Sでカテドラルが怒涛の差し切りを決めていた。後の重賞ウィナーなのでOPではモノが違ったと考えるべきか。
芝1600m
芝1600は数値的には上々の成績。特に勝率15%は出色だ。
とくに1番人気は鉄板で、勝率57%、複勝率75%とすごい。
そんな得意ともいえる芝マイルだが・・・気になるデータも。
時期を区切ると、極端にデータが分かれる。
8月後半~10月開催の芝1600の成績が極端に良い。穴馬が出るのもこの時期。
(これは開催が進み、時計がかかり出す、または外差しが決まり出すのが追い風になる)
逆に高速馬場の5月開催~8月前半までの芝1600の成績が落ちる。穴馬の台頭も少ない。
馬場の傾向で、ハーツクライ産駒の取捨を決めよう。
プレイバック ハーツクライ産駒
ノーブルアースは開催後半の芝1600で3度好走。時計のかかる新潟マイルの申し子。
そのうちひとつは他の競馬場からの新潟かわりで、人気薄での激走となった。
また、冒頭にも書いた通り、
新潟では重賞成績が悪い。芝1600mも同様で、過去に2頭しか連に絡んだことは無い。
ウーマンズハートの新潟2歳S1着(1番人気)、シュリの関屋記念2着(12番人気)。特にシュリは超Sペースを単騎逃げでかなり恵まれた感はある。
逆に重賞で人気を裏切った馬は、イルーシヴパンサー、シャドウディーヴァ、マイスタイルなど。
芝コース距離別スコア【2000ー2400部門】
1着ー2着ー3着ー4着ー5着ー着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
芝2000外 | 4- 6- 5- 8- 8-55 | 4.7% | 11.6% | 17.4% |
芝2000内 | 4- 2- 5- 4- 4-48 | 6.0% | 9.0% | 16.4% |
芝2200内 | 3- 5- 9- 2- 8-35 | 4.8% | 12.9% | 27.4% |
芝2400内 | 4- 5- 1- 3- 2-23 | 10.5% | 23.7% | 26.3% |
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①芝2000外回り&内回り
はっきり言って苦手だ
ステイヤー気味な馬も多いハーツクライ産駒。新潟2000m以上で成績をぐっと上げてくるだろう。。。と思いきやこの大不振である。
はっきり言って、ハーツクライ産駒はイメージだけで馬券を買うとえらい目に合う・・・といった象徴的なコース。
芝2000以上に出るハーツ産駒は、ズブい馬が多いため、新潟は時計が速すぎるのか、はたまた最後に坂が無いローカル設計もマイナスなのか。
ただ10月開催は率を上げる。外差し馬場がいいのか、穴馬の好走もチラホラみられる。
上がり34秒台で大外一気デキるような馬場状態が理想だ。
ちなみに夏の終わりに開催される新潟記念は、高速馬場なら軽視、時計のかかる外差し馬場なら抑える、くらいの感覚。
②芝2200m
芝2200は内回りのため、上がり3Fが早くなりすぎることも無く、ステイヤー型のハーツクライ産駒でも好勝負できる舞台。
ただ詰め甘で3着が多い。その分複勝率は上々だ。
1番人気は鉄板で、勝率50%、複勝率75%。実力あるハーツ産駒は信頼できる舞台と言えよう。
③芝2400m
出走機会が少ないため判断が難しいが、内容からして得意な方だと判断する。
勝率もいいし、なにより少ない出走からも2桁人気の大穴馬の好走が2度もある(1着1回、2着1回)
馬券を買う機会は少ないかもしれないが、もしあれば人気薄のハーツクライ産駒を探しておこう。
芝コースの道悪スコア
1着ー2着ー3着ー4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
やや重~不良 | 13- 8-20-136 | 7.3% | 11.9% | 23.2% |
やや重 | 8- 6-15-90 | 6.7% | 11.8% | 24.4% |
重 | 5- 0- 3-36 | 11.4% | 11.4% | 18.2% |
不良 | 0- 2- 2-10 | 0.0% | 14.3% | 28.6% |
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ハーツクライ産駒の新潟競馬場データ【ダートコース編】
ダートコースのスコア
1着ー2着ー3着ー4着ー5着ー着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
ダート全 | 27-23-19-17-16-136 | 11.3% | 21.0% | 29.0% |
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ダートコースの距離別スコア
1着ー2着ー3着ー4着ー5着ー着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
ダ1200 | 4- 3- 2- 1- 4-35 | 8.2% | 14.3% | 18.4% |
ダ1800 | 22-18ー17-15-12-96 | 12.2% | 22.2% | 31.7% |
ダ2500 | 1- 2- 0- 1- 0- 5 | 11.1% | 33.3% | 33.3% |
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ハーツクライ産駒は全競馬場を通じてダ1700~1900の距離の成績が上々でよく走る。
そのなかでも施行レース数の多いダート1800mだが、
新潟競馬場が一番得意なコースとなっている。
1位新潟 勝率12% 複勝率31%
2位中京 勝率9% 複勝率28%
3位京都 勝率8% 複勝率25%
4位中山 勝率8% 複勝率25%
とくに1番人気だと超鉄板級で、新潟ダ1800の1番人気の成績は、勝率40%、複勝率85%と、ほぼほぼ馬券になっていて、単勝回収値はもちろん、複勝回収値も100円をゆうに超えている。
また道悪×新潟ダ1800の成績はすばらしく、重馬場の場合は勝率21%、複勝率39%と無双に近い状態だ。
ちなみにダートの活躍は2勝クラスが限界。ハーツクライ産駒は本質的には芝タイプなのか、3勝クラス以上で活躍する仔は少ない。
ダートコースの道悪スコア
1着ー2着ー3着ー4着以下 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | |
やや重~不良 | 13- 7-10-70 | 13.0% | 20.0% | 30.0% |
やや重 | 7- 3- 6-36 | 13.5% | 19.2% | 30.8% |
重 | 5- 3- 2-22 | 15.6% | 25.0% | 31.3% |
不良 | 1- 1- 2-12 | 6.3% | 12.5% | 25.0% |
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ハーツクライ産駒は道悪ダートで成績が良くなる。足抜きのいい馬場で差し脚を活かせるのか、勝率13%超えの数値がえげつない。
未勝利~1勝クラスまでならば単勝負も面白い。
先ほど距離別のところでも書いたが、ダート1800×道悪の成績がよくて、人気薄の好走もある。