いよいよクラシック三冠目の菊花賞!
皐月賞馬はいないが、日本ダービー馬ダノンデサイルが登場。
ダービー、菊花賞の2冠となれば、(3冠馬を除けば)1973年のタケホープ以来51年ぶりの快挙だそう。
今回は馬場状態も展開予想もかなり難しいので、気合入れていきます!!
京都競馬場の馬場状態
この記事を書いているのは、金曜日の夜。馬場状態は予測で書いております。
こちらの「馬場状態」の項目のみ、土日で『追記』という形で、馬場状態を書き加える場合があるのでご了承ください。
ただし、その場合でも予想印を変えることはありません。
まず伏見区の金曜の天気は、夕方に短時間パラっと降った程度。
降雨量も限りなく少なかったため、馬場への影響は無いだろう。
問題は土曜日。
天気予報によると、13時~21時まで傘マークがあり、15時~17時までは1時間に2㎜ほどの雨が降るとのこと(tenki.jpより)
なのでそこで一旦やや重に悪化しそう。
そして日曜日。
日曜日は終始傘マークは無く、晴れ予報。気温は最高21℃、風速3~4m/sほどなので、良馬場には回復すると思う。
しかし先週のような超高速馬場までは?と思う。
コントレイルの菊花賞(3.05.5)の時ほどではないが、ペース次第では消耗戦になり上がりがかかる競馬になる可能性もあると思う。
スピード、瞬発力だけでは乗り越えられず、スタミナ、持久力も必要なレースとなる可能性はある。
菊花賞2024の展開予想
まず菊花賞は展開、というかペース次第で全く別のレースになる。
超Sペースで、道中誰も動かないようなクソペースになれば、2018年フィエールマンの時のように上がり3ハロン特化となる(勝ち馬の上がり33.9)
しかし淀みのないペースで進めば、消耗戦となり上がり時計がかかり、スタミナも重要な要素になる。
それを踏まえて、今年の菊花賞。
例年にも増して、展開予想がかなり厄介で難しい。
普通に考えれば、前走を逃げて勝ったメイショウタバルの単騎逃げが濃厚だろう。
しかし、柴田善ピースワンデュックが最内を引いた。これが厄介。
この馬、基本逃げ馬だが、前走は抑える競馬を試みた。しかし馬は抵抗して、かなり頭を上げて折り合いを欠く結果に。しかしそれで勝ってしまったのをどう判断するか。
柴田善(および陣営)が、やはり抑える競馬はムリだと判断すれば、メイショウタバルをけん制しつつ、場合によっては逃げるか。それともハナから抑える気満々でメイショウタバルを楽に逃がすか。
この2つで展開(ラップ)は大分変わるだろう。
もちろん浜中がメイショウタバルの特性を理解して、思い切って逃げれば、それなりのラップが出て、消耗戦の可能性がかなり高くなる。
もうひとつ、重要なのが各馬の「仕掛けのタイミング」だと思う。
ダービーでも道中でマクリを見せたデムーロ&コスモキュランダが肝となりそう。
ダービー馬で今回人気を集めるダノンデサイルが先行馬ということも相まって、各馬早めの仕掛けになる可能性が高くなると見ている。
まずは先ほどのコスモキュランダが早めの仕掛けでスイッチ役となる(もしかしたら向こう正面で動く可能性も)
さらにセントライト記念でタメ過ぎて失敗した岩田&エコロヴァルツ。この馬もジョッキーの心理的にも早めに仕掛けてきそう。
それ以外にも、内にも外にも先行馬は揃っている。
なのでレースの仕掛けも早くなり、ラップは分散して、上がり3ハロン(とくに最後の1ハロン)は時計がかかり、いわゆるスタミナ・末脚の持続力が試される「消耗戦」になると予想したい。
そして前半のペース的にもメイショウタバルの逃げを考えると、フィエールマンのときのような超Sペースは考えられない。
逆に今回のメンツで超Sペースになるのはどういうときか?と考えたら、浜中も柴田善もチキって抑えまくるケースしか無いわけで、そうなったら個人的にはもう知らん。予想も馬券も完敗でいいわ!・・・となる。
予想ペース 淀みないMペース
仕掛け レースの仕掛けは早くなる
⇒後半かなり消耗戦になり、スタミナ・末脚の持続力が重要になる
⇒3000mの距離適性も重要
というのが、今回の菊花賞の展開予想である。
菊花賞2024の予想
◎本命
14メリオーレム
川田が長距離GⅠでは不思議な大敗が多いのを承知で、この馬を本命に。
<追記>川田騎手落馬のため藤岡佑騎手に乗り替わり
まず最初に種牡馬シュヴァルグランの分析から。
シュヴァルグランはまだ2世代しかデビューしていない新種牡馬で、この3歳世代が初年度産駒。
なのでデータは少ないものの、うっすらとこの種牡馬の適性が見えてきている。
まず2歳戦は出だし調子が悪かった。シュヴァルグラン母父のマキャベリアンの影響か、牝馬の産駒は1200mで勝つものもいたが、勝利数では他の新種牡馬と比べて出遅れる結果に。
しかし2歳の秋~3歳春にかけて、距離の長いレースが増えてくる時期でもあり、2000m以上での勝利や好走が目立ってきた。エリカ賞勝ちのメリオーレムをはじめ牡馬が特にその傾向。
そして数は少ないものの、牡馬は距離延長で好走する馬が複数いて、逆に距離短縮ではメリオーレムの神戸新聞杯のように人気を裏切る結果に。
また先週の東京芝2400の条件戦では2着・3着に人気薄のシュヴァルグラン産駒が激走した例もある(ビリ人気とブービー人気だった・・・)
これらの産駒のデータを見てみると、
シュヴァルグランは、晩成気味、そしてステイヤー種牡馬であると予測できる。
とくに牡馬がその傾向が強いだろう。
2000m以上で走るシュヴァル産駒は、東京、新潟、京都外回りと直線の長いコースで結果を出しており、そこはハーツクライっぽさがある。
決して瞬発力があるわけではないが、追って伸びる特性(=末脚の持続力)が直線の長いコースでプラスになっている。
まずこのシュヴァルグランの種牡馬としての特性が、今回菊花賞にマッチするのではないかとの予想。
つぎに肝心なメリオーレム自身について。
この馬のストロングポイントは、やはりスタミナと、末脚の持続力であると思う。
前々走の2勝クラス、小倉芝2600戦で4馬身差でぶっちぎったレースが、それを物語っている。
レースを見ると残り800mからスパートをかけて、直線突き抜けている。
レースの上がりは47.8だったが、残り800mの時点で逃げ馬とはだいぶ離れていたので、メリオーレム自身はもっと速く、46秒台中くらいは使っている。
3~4コーナーでは速いラップになっており、それを外々をまわしながらマクっている。メリオーレム自身は実質的にかなり速いラップを刻んでいる。
なおかつそこからラストの直線で突き放しているので、スタミナはもちろん末脚の持続力を証明した格好だった。
プリンシパルSは上がり3ハロンが高速になり適性外と思えたが、ハーツクライらしく最後までジリジリ伸びて2着。(上がり33.6)
前走神戸新聞杯は距離短縮ということもあり、道中追走に手こずる面があった。馬場を考えると、序盤からペースはかなり厳しく、そこは中距離の適性の差が出たかなと思う。
そして待ちに待った芝3000mの菊花賞。
淀みのないペースから、早めの仕掛けで、スタミナ・末脚の持続力が試される。
ゆえに種牡馬の特性、これまでのキャリアを総合的に考えると、メリオーレムが一番適性的にチャンスがあるのではないかという予想にたどり着いた。
人気薄かもしれないが、ここはチャレンジしたい。
〇対抗
04ダノンデサイル
末脚の持続力が必要と考えて、一番最初に思いつくのが、追って伸びるエピファネイア産駒だ。
エピファネイア産駒と京都競馬場については別記事で分析しているので是非見ていただきたい。
https://keibadaigirin.com/epiphaneia-kyoto/
京都ならば内回りよりも外回り。3000mという距離にも不安は無し。よく考えたらエピファネイアは菊花賞を圧勝した馬だね。
51年ぶりのダービー、菊花賞の2冠馬の可能性は大いにある。
ただ休み明けはどうか。
エピファネイア産駒の休み明けは、決定的にダメとまではいかないけど、アベレージ的には平均以下。
(詳細はここでは省くが、12週間以上の休み明けという条件で、各種牡馬の数値を調べた結果。)
秋華賞のステレンボッシュも3着だったが出遅れ、ブローザホーンは京都大賞典で大敗。
エピファネイア産駒の休み明けは暗雲が立ち込めているような流れではある。
しかも今回のダノンデサイルは中21週ととくに長いからね。
そこが◎ではなく〇に下げた理由。
もちろん近年の外厩システムは進歩が目覚ましいので、杞憂に終わる可能性も高いが。
▲単穴
10メイショウタバル
京都大賞典で11番人気のメイショウブレゲ(ゴールドシップ産駒)が突っ込んできたとき、菊花賞はメイショウタバルかな・・・とピンときた。
ゴールドシップ産駒は、芝2600と3000mの勝率が10%を超える生粋のステイヤー種牡馬。
追って伸びる馬が多く、京都ならば内回りよりも外回りのほうがアベレージはいい。
なので菊花賞の適性は高そうだな、と。
しかし評価を▲にとどめたのはやはり展開。
最内に入った柴田善ピースワンデュックの存在、そして強気の仕掛けを見せるであろうデムーロ&コスモキュランダ。岩田エコロヴァルツも仕掛けてきそうだ。
逃げ馬にとっては決して楽な展開ではないと思う。
勝ち筋を見つけるには、浜中が後続が仕掛けられないようなラップを淡々と刻むか、はたまた柴田善もデムーロも誰も仕掛けなかったチキチキパターンのどちらか。
かなりHペースだった皐月賞を除いては、圧巻のレースぶりを見せるメイショウタバル。ゴールドシップ産駒の傾向を考えても、勝つ可能性もある▲単穴に指名したい。
☆穴馬指名
07ビザンチンドリーム
この馬、レースぶりがヒシミラクルに似てるんだよなぁ・・・前哨戦も同じような着順だった。
エピファネイア×ジャングルポケットということで、追って伸びるタイプで、末脚の持続力に優れた血統。
実際に、きさらぎ賞も4コーナーではかなりズブいところを見せたが、ラスト1Fでグイっと伸びて勝利。
この勝ち方はステイヤーっぽかったし、実際に同馬の母は芝2600mで勝利するほどのスタミナ派だったようだ。
出入りの激しい展開で、前がつぶれる展開ならば、出番アリ。
鞍上がシュタルケに替わり、明確にロングスパートを狙えば面白い存在だと思う。
△連下
06ミスタージーティー
この馬、ホープフルSのように追い込みに掛けたほうが面白そう。前がつぶれれば。
13アーバンシック
気性的に本質は長距離向きではなさそう。ルメールがペースに惑わされずじっくり構えてくれれば。
15エコロヴァルツ
セントライト記念の内容から瞬発力タイプよりも、持久力タイプと判断。ブラックタイドというのも怖い。
16ヘデントール
ルーラーシップなので芝3000mはOK。母父ステイゴールドは中央GⅠではサッパリなのと、外枠も気になり、評価を下げた。