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種牡馬キタサンブラックの特徴【2025年最新】競馬予想に使える得意・不得意のデータ分析

2025/09/19にデータ更新

管理人
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こちらの記事では、種牡馬キタサンブラックの特徴を解説していくよ!

キタサンブラックの血統表

ご存知、GⅠ7勝の伝説の競走馬キタサンブラック。本格化は古馬になってからで、超高速馬場でレコード勝ちした天皇賞春と、泥んこ馬場で力強く駆け抜けた天皇賞秋の対比は、強さはもちろんサラブレットとしての美しさすら感じた。

父ブラックタイドはサンデーサイレンス×名牝ウインドインハーヘアでディープインパクトの全兄。

母父は1990年代の最強スプリンター、サクラバクシンオー。キタサンブラックは大阪杯の逃げ切りや天皇賞春の大レコードなど秀でたスピードも特徴だが、間違いなく母父の影響が大きかったと思う。

母母父ジャッジアンジェルーチは、社台が(ノーザンテースト、リアルシャダイの後釜として)輸入した種牡馬だが、産駒はまったく走らず「社台の失敗作」としての汚名を着せられたまま引退。しかし後年になって牝系に入りキタサンブラックという馬が登場するのだから、血統というのは奥が深い。

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キタサンブラックの代表産駒(主な勝ち鞍)

  • イクイノックス(GⅠ6勝/有馬記念、ジャパンカップ、天皇賞秋、宝塚記念、ドバイシーマクラシック)
  • クロワデュノール(日本ダービー、ホープフルS、仏プランスドランジュ賞)
  • ソールオリエンス(皐月賞)
  • ウィルソンテソーロ(JBCクラシック)
  • エコロデュエル(中山グランドジャンプ)

ラヴェル(アルテミスS)、ガイアフォース(セントライト記念)、クリスマスパレード(紫苑S)、ピコチャンブラック(スプリングS)、スキルヴィング(青葉賞)などなど

 

種牡馬キタサンブラックの特徴

キタサンブラックってどんな種牡馬?

今後の国内種牡馬エース

2019年~2022年産まれのわずか4世代で、超一流牡馬をぞくぞく輩出。

初年度からGⅠ6勝馬のイクイノックス。のっけから凄い。

2世代目はソールオリエンスで初クラシック、4世代目はクロワデュノールでついに日本ダービー馬が誕生。

JBCクラシック馬のウィルソンテソーロなどもふくめて、GⅠ級の産駒はことごとく牡馬。これは今後キタサンブラックの直系が反映する可能性を大きくしている。SSを源流としたKB系の繫栄である。

もちろん今後もキタサンブラック産駒の一流馬がぞくぞく出てくることだろう。イクイノックスの活躍で、繁殖牝馬のレベルが格段に向上しており、デビューを控える仔馬たちは血統的にそうそうたるラインナップということらしい。

産駒は芝の勝利数のほうが多い

代表産駒を見れば分かるように、産駒は芝で結果を残している。

しかしダートGⅠ馬のウィルソンテソーロや、フェブラリーS2着のガイアフォースなどダートで走る仔もいる。

とくに大型の牡馬がダート路線に行くケースが多い。母系がアメリカ血統だから産駒もダート馬・・・というわけでは無く、母系が欧州でも大型でちょっと重そうな馬はダートに転向して成功するケースもある。

牝馬はほとんど芝路線を行く。東京ダート1600や中京ダート1800でポツポツ好走馬を出しているが、基本は芝。

芝では末脚の持続力を活かすタイプが多い

イクイノックスやクロワデュノールなどの超一流馬が東京で速い上がりを出すので誤解されやすいが、産駒は全般的に瞬発力勝負よりも、末脚の持続力勝負のほうが得意。

例えば阪神競馬場では、外回りよりも内回りのほうがアベレージが高い。

ただ2歳~3歳(とくに前半まで)は東京や阪神外回りで速い上がりを使える馬はいる。この時期は直線の長いコースの瞬発力勝負でもアベレージを落とさない。しかしそういった馬も古馬になると持続力タイプに変わり内回りで結果を残すようになる。

決して早熟というわけでは無い。古馬になりタイプが変わってくるといった印象。

<例>

アドマイヤマツリ➔3歳時は東京で上がり33秒台を連発、古馬になり福島牝馬Sを勝利

ラヴェル➔2歳時はアルテミスSで上がり33.0でリバティアイランドを撃破、古馬になりチャレンジC(内回り)を勝利

ジャスティンスカイ➔3歳時は上がり33秒台を連発、古馬になり1200mを先行するスタイルで結果を残す

 

超高速馬場も道悪も走れる万能性

速いラップを刻んでも最後まで走り切る持久力にも長けていて、(内回り、小回りの)超高速馬場は得意。たとえば9月のコンクリート馬場の中山での成績が良かったりする。紫苑Sをレコード勝ちしたクリスマスパレードは印象的だった。

また道悪もほとんどの競馬場で高アベレージ。これはこのあと道悪の項目で後述します。

開催が進むにしたがってアベレージが上がる傾向

これはコース次第ではあるが、とくに直線の長いコースでこの傾向がみられている。

1か月単位で見るなら1~4日目より5~8日目。連続開催なら1ヶ月目より2か月目。

直線の長いコースでは、開幕週直後の高速馬場では極限の上がり勝負で後れを取るのに対して、開催が進んで馬場が傷んでくると瞬発力以外の要素も重要になってくるからと推測する。

例えばラヴェルのエリザベス女王杯2着は、京都開催12日目で芝が極端な外差し傾向になっていたのが大きかったと思う。外枠だったしね。

もちろんソールオリエンスの宝塚記念2着も典型的。京都変則開催で馬場がボロボロだったうえに雨まで降ったから。

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種牡馬キタサンブラックのデータ

芝・ダートの勝利数

1着ー2着ー3着ー4着ー5着 勝率 連対率 複勝率
201-165-149-115-114 12.2% 22.2% 31.2%
ダート 69-43-57-61-34 11.3% 18.3% 27.7%

 

芝の距離別成績

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
スプリント 20-26-19-124 10.6% 24.3% 34.4%
マイル 53-37-41-317 11.8% 20.1% 29.2%
中距離 106-85-72-552 13.0% 23.4% 32.3%
クラシック 16-13-14-115 10.1% 18.4% 27.2%
長距離  6- 4- 3-28 14.6% 24.4% 31.7%

※スプリント1000~1300、マイル1400~1600、中距離1700~2000、クラシック2100~2400、長距離2500~

 

ダートの距離別成績

ダート 1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
スプリント  7- 5- 4-59 9.3% 16.0% 21.3%
マイル 16- 7-15-85 13.0% 18.7% 30.9%
中距離 40-29-34-270 10.7% 18.5% 27.6%
長距離  6- 2- 4-28 15.0% 20.0% 30.0%

※スプリント1000~1300、マイル1400~1600、中距離1700~2000、長距離2100~2400

 

 

クラス別の成績

①芝のクラス別成績

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
GⅠ  8- 8- 2-35 15.1% 30.2% 34.0%
GⅡ  6- 6- 1-36 12.2% 24.5% 26.5%
GⅢ  5- 5- 3-44 8.8% 17.5% 22.8%
OP特別(L)  2- 2- 2-21 7.4% 14.8% 22.2%
OP特別(非L)  2- 1- 1-11 13.3% 20.0% 26.7%
新馬 34-24-18-139 15.8% 27.0% 35.3%
未勝利 59-48-53-391 10.7% 19.4% 29.0%
1勝クラス 48-46-42-281 11.5% 22.5% 32.6%
2勝クラス 20-16-20-112 14.9% 24.1% 35.6%
3勝クラス 11- 9- 7-66 11.8% 21.5% 29.0%

 

②ダートのクラス別成績

ダート 1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
GⅠ  0- 3- 0- 3 0.0% 50.0% 50.0%
GⅡ  0- 0- 0- 1 0.0% 0.0% 0.0%
GⅢ  0- 1- 1- 4 0.0% 16.7% 33.3%
OP特別(L)  2- 0- 0-12 14.3% 14.3% 14.3%
OP特別(非L)  0- 0- 0-26 0.0% 0.0% 0.0%
新馬  1- 1- 3-11 6.3% 12.5% 31.3%
未勝利 29-16-22-163 12.6% 19.6% 29.1%
1勝クラス 21- 8-17-132 11.8% 16.3% 25.8%
2勝クラス 10-13-11-64 10.2% 23.5% 34.7%
3勝クラス  6- 1- 3-26 16.7% 19.4% 27.8%

※地方競馬の成績は除く

 

競馬場別の成績

競馬場別の成績は、それぞれ記事を作成しました。そちらをご覧ください。

 

得意コース10選

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
東京芝1800m 14- 6- 5-42 20.9% 29.9% 37.3%
東京ダ1600m  8- 3- 9-17 21.6% 29.7% 54.1%
小倉芝1800m 11- 4- 4-37 19.6% 26.8% 33.9%
中山芝2000m 12- 6- 2-53 16.4% 24.7% 27.4%
新潟ダ1800m  6- 4- 6-13 20.7% 34.5% 55.2%
阪神芝2000m  8- 7- 6-36 14.0% 26.3% 36.8%
阪神ダ1800m  7- 6- 5-37 12.7% 23.6% 32.7%
中京ダ1800m  8- 7- 6-45 12.1% 22.7% 31.8%
京都芝1800m  7- 4- 7-31 14.3% 22.4% 36.7%
京都芝2000m  6- 8- 2-25 14.6% 34.1% 39.0%

※勝利数順では無く、アベレージや回収値などを参考にしています

この他に(分母は少ないが)2025年セントライト記念で激走馬を出した中山芝2200mも注目。

また上記のベスト10のコースでも、東京芝1800mの好走馬はほとんど逃げ先行馬(差し追い込み馬は不振)などの隠れデータもあるので、詳細はキタサンブラック競馬場別の成績でご確認お願いします。

 

 

人気別の成績

勝率 連対率 複勝率
1番人気 37.8% 53.4% 66.4%
2番人気 22.5% 39.3% 52.7%
3番人気 17.3% 31.0% 46.5%
4番人気 9.1% 22.2% 31.7%
5番人気 5.8% 10.3% 21.1%
6番人気 5.6% 14.6% 24.7%
7番人気 4.9% 10.4% 18.1%
8番人気 3.4% 8.1% 12.2%
9番人気 4.7% 7.8% 12.4%
10番人気以下 0.7% 3.9% 6.6%

 

人気馬の信頼度が高いコース(1~3番人気)

  • 東京芝1800m
  • 東京芝2000m
  • 東京芝1600m
  • 東京ダ1600m
  • 中山芝2000m
  • 小倉芝1800m
  • 阪神ダ1800m
  • 京都芝1800m
  • 京都芝2000m
  • 函館芝1200m
  • 札幌芝1200m

 

人気薄の好走が多いコース(6番人気以下)

  • 中京ダ1800m
  • 中京芝1600m
  • 中山ダ1800m
  • 中山芝1800m
  • 阪神芝1600m
  • 札幌芝1200m
  • 札幌ダ1700m
  • 函館ダ1700m
  • 函館芝1800m
  • 京都芝1400m外

 

道悪(やや重・重・不良)の成績

①芝の道悪成績

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
やや重~不良 52-34-37-247 14.1% 23.2% 33.2%
やや重 38-23-21-175 14.8% 23.7% 31.9%
13- 7-16-61 13.4% 20.6% 37.1%
不良  1- 4- 0-11 6.3% 31.3% 31.3%

芝の道悪は得意傾向

重賞でも道悪適性を発揮しており

重賞+道悪(やや重~不良)=3-5-2/25、勝率12%・連対率32%

ソールオリエンスが皐月賞、ピコチャンブラックがスプリングS、ガイアフォースがセントライト記念と3勝。

ヒップホップソウルが2着2回あったり、2025年もリンクスティップが桜花賞3着、ココナッツブラウンが札幌記念2着。

わずか4世代で、ここまで道悪重賞の好走例があるのは異例だし、かなりの適性を感じる。

今後も要注意だ。

道悪芝の得意コース

  • 小倉芝1800m
  • 札幌芝2000m
  • 中京芝2000m
  • 阪神芝2000m
  • 中山芝2200m
  • 京都芝1800m
  • 札幌芝1200m
  • 東京芝1400m

 

②ダートの道悪成績

ダート 1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率 複勝率
やや重~不良 29-11-25-155 13.2% 18.7% 29.5%
やや重 15- 5-10-88 12.7% 16.9% 25.4%
 9- 4- 9-45 13.4% 19.4% 32.8%
不良  5- 2- 6-22 14.3% 20.0% 37.1%

 

道悪ダートは得意傾向。とくに重馬場~不良でアベレージが上がる。

キタサン産駒の守備範囲である1600m~2100mのマイル・中距離帯では道悪でさらに成績を上げる。

 

道悪ダートの得意コース

  • 東京ダ1600m
  • 阪神ダ1800m
  • 福島ダ1700m
  • 中山ダ1800m
  • 小倉ダ1700m
  • 新潟ダ1800m

 

相性のいい母父

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率
キングカメハメハ 34-34-28-134 14.8% 29.6%
キングヘイロー 10- 4- 3-28 22.2% 31.1%
Numerous  9- 1- 0-16 34.6% 38.5%
スウェプトオーヴァーボード  8- 9-10-46 11.0% 23.3%
クロフネ  7- 7- 5-47 10.6% 21.2%

※Numerousはミスタープロスペクター直仔

※スウェプトオーヴァーボードはエンドスウィープ直仔(ミスタープロスペクター系)

 

重賞の成績

  1. 母父キングヘイロー(イクイノックス)
  2. 母父CapeCross(クロワデュノール)
  3. 母父Motivator(ソールオリエンス)
  4. 母父ダイワメジャー(ラヴェル)
  5. 母父クロフネ(ガイアフォース)

 

新馬戦の成績

  1. 母父キングカメハメハ
  2. 母父ネオユニヴァース
  3. 母父Oratorio
  4. 母父Numerous
  5. 母父Kitten’s Joy

 

道悪(芝コース)の成績

  1. キングカメハメハ
  2. スウェプトオーヴァーボード
  3. ブライアンズタイム
  4. クロフネ
  5. Aldebaran
  6. アグネスデジタル
  7. Numerous

キタサンブラック×ミスタープロスペクター系の配合で芝コース道悪を走る傾向にあり

 

相性のいい騎手

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率
C.ルメール 21-13- 6-26 31.8% 51.5%
戸崎圭太 18- 9- 6-41 24.3% 36.5%
横山武史 17-11- 5-37 24.3% 40.0%
岩田望来 13- 6-11-45 17.3% 25.3%
川田将雅 12- 9- 3-22 26.1% 45.7%

その他にアベレージが高いのは横山和生、横山典弘。

 

重賞の成績

  1. C.ルメール
  2. 北村友一
  3. 横山武史
  4. 川田将雅
  5. 石川裕紀人

 

相性のいい調教師

1着ー2着ー3着ー4着以下 勝率 連対率
清水久詞(栗) 28-22-20-180 11.2% 20.0%
友道康夫(栗) 13- 4- 2-22 31.7% 41.5%
木村哲也(美) 12- 6- 2-14 35.3% 52.9%
斉藤崇史(栗) 10- 5- 2- 7 41.7% 62.5%
上村洋行(栗)  9-10- 6-13 23.7% 50.0%

一位の清水調教師はキタサンブラックのところなので、やはり多くの産駒を預けてもらえるんですね!

 

重賞の成績

  1. 木村哲也(美)
  2. 斉藤崇史(栗)
  3. 手塚貴久(美)
  4. 矢作芳人(栗)
  5. 杉山晴紀(栗)

 

種牡馬キタサンブラックの今後

執筆中